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アレルギーと腸

店主
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いろいろなアレルギーで悩まされることがありますが、その原因や対策方法について、皆さまと情報をシェア!!👍

アレルギーの原因は、免疫バランスの不均衡です。

対症療法で皮膚や目などのかゆみを抑えたり、
鼻水を止めることはできても、
根本的な解決には至りません。

そして、小腸には免疫細胞の多くが集中します。
腸の状態はアレルギーの症状に大きく関わります。
アレルギー改善のためにも、腸の健康を見直しましょう‼

アレルギーはどうやっておこるの?

①1度生体内に入ってきたアレルゲンに対し、免疫細胞が攻撃するための抗体(IgE抗体)を作る。

②作られた抗体は、鼻の粘膜や目の粘膜、皮下などにおけるマスト細胞と結合する。

③再度生体内に入ってきたアレルゲンがマスト細胞上の抗体に結合する。

アレルゲンが抑え込まれると同時にマスト細胞からヒスタミンが放出される。

④ヒスタミンが、かゆみや、充血、くしゃみ、鼻汁をもたらす。



清潔すぎる環境はアレルギーの原因になる?

私たちは、多くの細菌やウイルス、ダニや花粉といった異物に囲まれて生きています。

「免疫」はそれらの外敵から体を守るための仕組みです。


免疫細胞には様々な種類がありますが、


Th1細胞は、細菌やウイルスに対応する免疫細胞、

Th2細胞は、ダニや花粉に対応する免疫細胞です。


Th1とTh2は、どちらかが強くなりすぎるとバランスが悪く、

互いに牽制しあうようにできています。

しかし、清潔で細菌やウイルスに感染することの少ない現代では、


Th1細胞が増加せず、

Th2細胞のダニや花粉に対する過剰な攻撃を抑えられなくなり


アレルギーの人が増えているという説があります(衛生仮説)。



アレルゲンに対する過剰な攻撃を抑える免疫細胞もある!

制御性T細胞(Treg)という免疫細胞は、

ほかの免疫細胞の暴走を抑制するはたらきがあります。

アレルゲンに対する免疫細胞の攻撃が過激になると、アレルギー症状が強く現れますが、

Tregがこれを抑えることで、症状悪化が抑えられます。


なお、「腸内細菌が作る酪酸(短鎖脂肪酸)は、Tregの分化を誘導する」という研究発表もあります。


腸のトラブルは、免疫防御システムのくずれにつながる

小腸には様々な栄養素が到達します。

栄養素にはそれぞれ、糖、アミノ酸、ペプチド、ビタミン、ミネラル、水など

専用のトランスポーター(取り入れ口)があります。

本来、体内で必要とされないものや毒物、病原菌は、

血中の免疫細胞が攻撃したり、

トランスポーターから排出され、

体内には吸収されないようになっています。


皮膚の新陳代謝のスピードは、28~56日ですが、

腸の粘膜細胞はわずか1~2日で入れ替わります。

この細胞の新生がうまくいかなくなると、腸壁に穴があきます。

リーキーガット」と言われる症状です。

リーキーガットになると、小腸は免疫防御や、栄養吸収の役目をうまく果たせなくなります。

さらに、未消化の栄養素や毒物が、体中の血管を流れることになり、

様々な体調不良の原因になります。



腸トラブルを防ぐ腸内細菌

腸内細菌は、腸の粘膜細胞の新陳代謝を支えています。

腸内細菌の多くは大腸に存在しますが、小腸にもたくさんの腸内細菌がいて、

粘膜細胞の間にびっしりとすみついています。

腸内細菌が出す短鎖脂肪酸は、 腸粘膜のバリア強化に役立つことがわかっています。



アレルギー改善のために気を付けたい生活習慣

保存料を使った食品に注意

一部の加工食品には、細菌の繁殖を抑える目的で保存料が使われています。

これらが腸に到達すると、腸内細菌の活動に少なからず影響があると考えられます。

ひとつひとつの食品は、国によって決められた使用量が守られていますが、

あまり頻繁に様々な食品から食べてしまうことがないよう気を付けましょう。


薬は自己判断で飲まない

「風邪気味だから去年処方されて余った薬を飲んでおく」は、絶対にやってはいけません。

風邪の症状が、

ウイルスが原因か、

細菌が原因か、

は素人にはわかりません

細菌を殺す目的で処方された抗生物質は、

ウイルスには効かず、腸内細菌を殺してしまいます

抗生物質は、家畜のエサなどにも含まれており、

普通に生活していても私たちの体に入り込んでいます。

これらが、腸の不調の原因になる可能性があります。


腸にやさしい食事

腸に良いイメージのヨーグルトですが、

ヨーグルトに含まれる乳糖は、日本人の多くが消化できる酵素を持っていません。

小麦のグルテンに含まれるたんぱく質は、

腸の粘膜細胞の結合が緩む原因になる」という研究発表があります。

小麦もヨーグルトも栄養豊富な食品ですが、

腸の状態に不安があるときは控えてみるのもよいでしょう。



免疫力を維持しよう

アレルギーの症状は、季節要因や自分の体調で1年中変化します。

免疫力が低下し、細菌やウイルスへの抵抗力が弱っているときは、

アレルギーの症状も出やすくなると考えられ、普段から免疫のバランスを保つことが重要です。

腸は免疫の要、年間を通して、腸活に励みましょう。

※Fasano A, et al. Zonulin, a newly discovered modulator of intestinal permeability, and its expression in coeliac disease. Lancet. 2000;355:1518-9