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「忘れる」は健康な脳だから!

 このところ、私自身も物忘れがひどく、とうとう脳みそが溶け出したか?とさえ感じている今日この頃・・・

なるほど!という記事を見つけましたのでみなさまとシェア!

「あれ?また忘れた…」は、じつは脳が元気なサイン?

最近、人の名前がパッと出てこない。

冷蔵庫に行って「何取りに来たんだっけ?」となる。

買い物メモを書いたはずなのに、肝心なものだけ買い忘れる…

歳を重ねるにつれてよく聞くお悩みですが、

これ、すぐに「私もうダメ…」と落ち込む必要はありません。

むしろ「健康な脳がちゃんと働いている証拠」!と岩立先生。

脳は「ぜんぶ覚えておく」のではなく

いらないものは捨てる」しくみを持っています。

つまり、忘れる力は、生きやすくする力。

必要なほうに集中できるよう、脳はあえて古い情報を手放しているのです。



脳はちゃんと“消す”ようにできている

私たちが「忘れた〜!」と言っている多くは、実はそこまで重要ではない情報です。

たとえば久しぶりに会った人の名前や、

今日スーパーでついでに買おうと思っていたものなど。

こういった情報は「エピソード記憶」と呼ばれる、

そのときどきの出来事のメモ、のような記憶です。

エピソード記憶は、脳の中では

「必要ならまた思い出せばいい」

「優先度は低い」

と判断されやすいので、どんどん上書き・整理されていきます。

これが「もの忘れ」の正体です。

「なんで忘れちゃうの?」と思うかもしれませんが、理由はシンプル。

新しい情報を入れるスペースを作るためです。

脳は毎日ものすごい量の情報を受け取ります。

その全部をずっと保存することはできません。

だから、新しい情報を入れるために、

古いニューロン(神経細胞のつながり)を消し、

必要なものを優先して残していくのです。

つまり、「いらないことはちゃんと忘れる」というのは、

脳が元気に整理整頓しているサインでもあるんですね。



年齢とともに“忘れっぽくなる”のはふつうのこと

「若いころより忘れやすい…これって老化?病気?」と不安になる方も多いと思います。

年齢を重ねると、脳の神経細胞のやり取りが少しずつ減っていき、

新しく覚えられる量も少しずつ変わってきます。

さらに、40代・50代になると、すでにたくさんの経験をしてきていますよね。

経験済みのことは“新鮮さ”が薄れるので記憶に残りにくい、というのもあります。

これはとても自然なこと。

いわゆる「加齢によるもの忘れ」は、誰にでも起こる生理的な変化であって、

それだけで認知症というわけではありません。

実際、長年患者さんを診ている医師の中には

「もの忘れが増えたんだよね〜」と笑って話せる人ほど、むしろよく考えていて深い、

と感じることもあるそうです。

大事なのは「忘れる=悪い」と思い込んで自分を責めすぎないこと。



くリ返し思い出す。それで記億が定着する。

エピソード記憶のような不要な記憶を捨て、大切な記憶を蓄積する。

では、どのように大切な記憶を保管しているのでしようか。

先生曰く、

「日々の出来事から得られる情報は、海馬にある新しいニュ ー ロンによって記憶として形作られます。

しかし、そのほとんどが数十秒から数十分しか維持できずに消去されていきます。

ただ、エビソー記憶であっても、何度も何度もくり返し思い出したものは、

重要な記憶〃として認知されます。

そして海馬から大脳皮質にある記憶の保管庫へと移されるのです。」



ずっと残る記憶と、消えていく記憶のちがい

脳の記憶には大きく分けて2タイプあります。

  1. 忘れやすい記憶(エピソード記憶など)
    ・今日あった出来事
    ・明日の予定
    ・誰とどこで何をした、というストーリー的な記憶
    → これは整理対象。どんどん薄くなります。
  2. 忘れにくい記憶(手続き記憶・情動記憶)
    ・自転車の乗り方、箸の持ち方など、体が覚えた動き(手続き記憶)
    ・強い感情とセットになった記憶(情動記憶)
    例えば、怖かった経験、ものすごく嬉しかった出来事などは長く残ります。

この「情動」がからむ記憶はとても強力です。

イヤなことほど頭から離れないのは、ただの気のせいではなく、

“生き延びるために大事だよ”というサインとして、脳が優先してしまうからなんです。



“イヤな記憶ばかり残る…”への対処法

「いいことはすぐ忘れるのに、イヤなことだけ何度も思い出してしまう」

というのは多くの方が感じることです。

これは、私たち自身がその出来事を頭の中で何度も“復習”してしまうから。

考えれば考えるほど、脳は「これは重要なんだね」と判断し、長期保存フォルダに入れてしまいます。

では、どうすればいいのでしょう?

ポイントは2つです。

1.ちゃんと落ち込む時間をとる

我慢して明るくふるまおうとすると、頭の中でずっと同じ場面をリピート再生してしまいがち。

むしろ、一度しっかり落ち込んで「今日はもう何もしない」と力を抜く時間を作るほうが、

イヤな記憶を定着させにくくなります。


これは、脳の「分散系」と呼ばれる“何もしないときに働く”休息モード”が動きやすくなり、

新しくイヤな記憶が強く刻み込まれるのを抑えてくれるためです。

2.新しい刺激を入れる

新しい知識、新しい体験、ちょっとワクワクするチャレンジでもOK。

脳の中では新しい神経回路が作られ、古いイヤな記憶の回路が相対的に弱くなっていきます。

小さな「初めて」を増やすことは、気分転換だけでなく、脳のクリーニングにも近いんです。



脳を「使い続ける」ではなく「切り替える」

「脳は鍛えれば鍛えるほどいい」と思いがちですが、

実は“ずっと集中し続ける”は逆効果。

脳は、集中して働くモード(集中系)と、ぼーっと休むモード(分散系)の両方が必要です。

どちらか片方だけを長時間使い続けると、脳は疲れてしまい、

むしろ記憶力も思考力も落ちてしまいます。


脳を良い状態に保つ行動の例

集中系と分散系をバランスよく使う。

どちらか一方を使い続けると、脳が疲弊してしまいます。

休ませるために、切り換えをしましょう。

集中系(しっかり使う時間)

  • 目的を持って課題をこなす
  • 読書
  • 好きなことに熱中する
  • 運動、工クササイズ
  • 好きな音楽を聞く
  • 文章を書く
  • スマートフォンでゲームに興じる

分散系(あえて力を抜く時間)

  • あまり頭を使わない単純作業
  • ぼーっと景色を眺める
  • 散歩
  • 過去の記憶を回想する
  • 入浴、シャワー
  • 睡眠
  • SNSを流し読みする

この「切り替え」が、脳を若々しく保つコツです。

睡眠をとる

睡眠はとても重要。

睡眠の質にこだわらず、眠る時間を確保しましよう。

脳は、情報の80%を視覚から得ていますから、

目を閉じるだけでも情報の遮断になり、脳を休めることができます。

べッドでは、スマホを見るのをやめましよう。

運動をする

筋肉が伸縮することで分泌されるさまざまな成長因子が、脳を保護しています。

ほかに海馬や、脳の喜びの回路を活性化する作用もあります。

激しい運動ではなく、気持ちよくできる範囲で行いましよう。

音楽・アートを鑑賞する

好きな音楽は、

運動と同じく脳の喜びの回路を活性化させたり、

脳の血流を増やす作用があります。

アートは、脳に蓄積されたさまざまな記憶を活性化させ、

それぞれを結びつけます。

思わぬ創造性へとつながる可能性があります。



「忘れる力」があるから、私たちはもっと賢くなる

年齢を重ねると、“昨日の細かいこと”は忘れやすくなる一方で、

“経験から身についた知識”はどんどん豊かになります。

これは「意味記憶」と呼ばれる、いわゆる人生の知恵のようなもの。

ここは年齢とともにむしろ増えていくんです。

つまり、

  • 大事じゃないことはどんどん忘れる
  • そのぶん、本当に大切な知恵は残っていく
  • その知恵をもとに、自分の考えを持てるようになる

これってすごく心強いことではないでしょうか。

「最近よく忘れるんです」と言いたくなる日こそ、

「ちゃんと成長してる証拠かも」と、少し優しく自分を見てあげてください!



 最後に



ちょっとホッとした。。。。



岩立康男先生 東千葉メディカルセンター センター長

千葉大学医学部卒業。その後、脳神経外科の臨床と研究を行う。2016~23 年、千葉大学大学院医学研究院教授。 23 年より現職。脳腫瘍の治療法や脳細胞ネットワ ー クなどに関する論文多数。著書に『直観脳 脳科学がつきとめた「ひらめき」「判断力」の強化法』、『忘れる脳カ 脳寿命をのばすにはどんどん忘れなさい』(ともに朝日新書)などがある